本団では、規約第七条に基づいた活動に日々取り組んでいます。
応援活動は大別すると、試合や選手などを直接応援する「競技応援」と、ステージや広場にて多くの人々を前にして行う「舞台応援」の二つに分けられます。たとえば、前者は第七条第五項の「大会応援」が、後者は第二項「リーダー演技披露」が主に該当します。
皆さまにも我々の応援活動について少しでも知っていただけるよう、その方法のいくつかをご紹介します。
目次
競技応援
ここでは、主な部活動の「大会応援」についてご紹介します。
野球
競技応援の中で、最も代表的なものが野球の大会応援です。
様々な学生応援団の沿革を見ると、出自は野球の応援とするところが多いようです。
更に、高校の場合は甲子園大会の存在感も手伝って、応援団の競技応援というとまず野球応援をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
本団にとっても、野球部の応援は活動の一環として重要視しております。しかしそれは野球応援を特別視しているわけではありません。学校関係の部活動であれば、規約にある通り、運動系・文化系問わず積極的に駆けつけています。(なお、応援のご依頼についてはこちらをご覧ください。)
ここでは、実際に行っている硬式野球部の大会応援について紹介してまいります。
選手が選手たり得るためには、試合が成立しなくてはなりません。競技にはルールがあります。ルールを守って、初めて試合が進行できるのです。
野球応援の際にまず行うこと、それは応援のルール作りです。応援にも秩序がなくては成立しません。その上で、どういった局面でどのような応援をするのか、最も効果的な応援方法とはどのようなものか、ということを考えていきます。
また、今日の野球応援では吹奏楽の演奏が欠かせません。従って、吹奏楽部とも連携し、応援のルールを固めていきます。
併せて、選手を鼓舞するために最も有用な方法を選別する必要があります。一番効果的なものは、大きな声援です。そのため、観客の皆さまと一体となれる応援を心掛けながら、野球部とも意見交換を重ねていきます。
このように、吹奏楽部・野球部などの協力を得て、応援の形を仕上げていくのです。
応援の手引き
応援の仕方を解説した、球場で配布している「応援の手引き」を掲載します。
主な役割
次に、試合中の主な役割について紹介します。
●センターリーダー・・・最前列中央に観客側を向いて立ち、全体を盛り上げ、統率する。応援テーマによってはリーダー(演技技術。振り付けのこと)を振る。
●サブリーダー・・・本団と観客とを繋ぐ中間的存在。統一性のある動きよりも観客を巻き込む役割に重点を置く。
●鏡・・・後述する「司令」のサインを常に注視し、全員に伝達する。基本的には盛り上げ役に徹する。
●ボード係・・・次に演奏する曲や歌詞、選手の名前などを、サインに従ってボードを用いながら観客へ伝達する。
●旗手・・・学校・本団の象徴である応援旗を掲げ、精神的な支柱を支える。
●旗手補佐・・・旗手の補佐を務める。有事の際に、旗手の代行をし、応援旗を守る。
●司令・・・スタンド後方に立ち、試合の状況をよく見てその場にあったサインをセンターリーダーたちに伝える。
ほか、守備時や試合前後においても、相手校との渉外、観客の方々のご案内、応援コール・テーマなどの解説、エール交換時のやり取りなど、色々な役割があります。それぞれがきちんと役割を全うした上で、試合の状況などに応じて臨機応変に対応していくことが大切です。
そのためには、体調管理などをしっかりと行い、たとえどんな炎天下でも最高の応援ができるようなコンディションで臨まねばなりません。応援をしに来たはずの我々が野球部の方々にご迷惑をかけてしまうようなことは、絶対にあってはならないからです。
蛇足ですが、かつては試合中に熱を帯びた観客同士がぶつかり合い、それが大きな争い事へ発展し、試合自体が中断になってしまうといったことが起きていたそうです。
今では考えられないことですが、本団としては観客全体を盛り上げるだけでなく、有事の際には率先して冷静な対応を促していくことも、重要な任務であると考えています。
ラグビー
サッカー
舞台応援
応援合戦
「応援合戦」は本団の原点であり、本校体育祭の名物競技です。
本校の体育祭は、赤組・白組・青組の三色の組が様々な競技種目で競い合い、優勝を争います。
応援合戦は、本団が体育祭のために組織した三組の「組団」総勢100名以上によって行われる、とても迫力のある競技です。自分の組の優勝だけを願って応援をするわけではなく、敵である他の組の健闘も讃え合い、お互いにエール交換をすることでフェアプレーを誓い合います。
また、競技の一つであることから分かるように、応援合戦にも勝敗があります。「披露した応援が観客にどれだけ伝わったか」という観点で評価され、各組の得点に加算されます。
つまり、応援を通して直接的に自分の組を優勝に導くことができるのです。→過去の成績
そのため、各組団が組織される4月から、参加者は熱心に練習を積み重ねて本番を迎えます。
なお、体育祭実施の直前の週には、前哨戦として各組団同士の陣中見舞いが行われます。ここで初めて、他の組団の演技の仕上がり具合を目の当たりにすることで気合いが入り、残された練習時間で最後の仕上げを行い、当日に臨むのです。
各組の演技内容
本番では、エール交換を行うとともに、昨年度の実績によって決められた順番に従って、それぞれの組団が各組伝統の演技を披露します。
赤組団:「本郷マーチ」
白組団:「本郷演舞」
青組団:「本郷音頭」
これは自分の所属する組を鼓舞することだけが目的ではなく、ご来場いただいた方々や学校そのものに対する感謝の気持ちをも表わしています。
応援合戦とは、競技応援の精神を表現する一つの手段として、グラウンド上にて行う舞台応援なのです。
リーダー演技披露
ここでは、舞台応援である「リーダー演技披露」についてご紹介いたします。
そもそも、舞台応援とは何を対象に応援しているのでしょうか。
競技応援であれば、選手を鼓舞し、少しでも活躍できるように促すために行っています。
実は、舞台応援には、日々の活動で培った競技応援の応援技術(「リーダー(技術)」と呼びます)を披露することで、日頃の感謝の気持ちを表現すると同時に、ご覧いただいている皆さまを応援する、という目的があります。
同時に、観客の皆さまに本団の活動について具体的に知っていただくという意味で、舞台応援は非常に重要な機会と考えています。
従って、円滑で、分かりやすく、それでいて応援する気持ちを観客の皆さまにしっかりと届けられるよう、十分に配慮して行わなければなりません。
舞台応援とは、発表会のような形式の中に、観客の皆さまを応援するという競技応援と同じ精神が込められたものなのです。
大学応援団や他校の応援部では、「リーダー公開」・「校歌・応援歌・拍手紹介」・「演技発表会」などと呼んでいますが、本団としては「(応援技術である)リーダー(技術を用いた)演技(を)披露(することで応援する)」という意味を込めて「リーダー演技披露」と称しています。
なお、イベント名に「演舞」や「演武」を用いている団体も見受けられますが、本団の場合は本来の目的・意義と外れてしまうので用いません。リーダー演技とは舞うことを目的とするわけではなく、応援行為そのものを効果的・能率的に促すための技術であり、また応援活動は武道ではないからです。
主な役割
リーダー演技披露を行う際、いくつかの役割があります。
●センターリーダー・・・最前列中央に立ち、全体を統率する。オーケストラでいう指揮者の役割である。基本的に観客に背を向けて立つのもそのためである。
●サイドリーダー・・・必要に応じてセンターリーダーの並びに立ち、センターリーダーに準じて指揮を執る。華やかな演出効果を狙う際に用いることが多い。
●ミドルリーダー・・・観客側へ向いて立ち、センターリーダーの号令一下で声援・拍手などの演技を行う。本団と観客とを繋ぐ中間的存在。
●サブリーダー・・・サブミドルリーダーの略。ミドルリーダーの補助として、統一性のある動きよりも観客を巻き込む役割に重点を置く。
●イントロ・・・基本的にミドルリーダーの一人が担う。演奏を伴わない演技(本郷音頭など)の際に、ミドルリーダーの先陣を切って発声する役割である。
●旗手・・・学校・本団の象徴である応援旗を掲げ、精神的な支柱を支える。立ち位置は中央か、舞台であればプロトコール(国際儀礼)に倣い下手となる。
●鼓手・・・大太鼓や和太鼓を用いてリズムを刻み、演技のテンポを一定に整える。吹奏楽の演奏の際は指揮に合わせる。立ち位置は、舞台であれば上手となる。
●司会・・・演技披露の進行役。演技の次第に従って、その内容や特徴、更には本団の近況なども交えながら観客に分かりやすく説明する。
応援活動の際は、演技を行う応援団員はリーダー部員として活動しているので、全員が観客の皆さまをリードするリーダーということになります。その中でも、センター・サイド・ミドル・サブといくつかの種類があり、それぞれリーダーとしての役割を果たしています。
その他、旗手・鼓手・司会以外にも、照明や緞帳などの操作、音響、会場設営・誘導・受付など、様々な役割の者がそれぞれの仕事を全うすることで、リーダー演技披露全体を運営することができるのです。
壮行会
出陣式や壮行式と呼ばれる、いわゆる「壮行会」の基本的な流れについてご紹介いたします。
一口に「壮行会」と言っても、目的や場合、応援対象の特殊性などによって様々な方法があります。
大切なのは、応援の対象となる選手(団体)の方々に、少しでも助力できたかどうか。最高のかたちで喜んでもらえたかどうか。
これに尽きると考えています。
基本的な流れ
1、開会宣言
↓
2、趣旨説明
↓
3、選手挨拶(意気込みなど。部長や監督など、指導者の挨拶が入る場合もある)
↓
4、選手応援
①応援歌などの演技披露
②校歌斉唱
③エール
↓
5、閉会宣言
具体例として、例年3学期の始業式後に行う受験生壮行会の進行手順を以下に挙げます。
1、始業式終了後、司会進行役が開会の挨拶をする。
2、趣旨説明ののち、司会の指導のもと、エールの流れを確認する。
3、高3生数名が受験生代表の挨拶をする。高2生数名が後輩代表として一言ずつメッセージを送る。
4、①応援歌を送る。③本団リーダーを先頭に、高1・2から高3生へエールを送る。
花道を作り、拍手の中、高3生が退場する。
5、司会が閉会の挨拶をする。